白髪の原因 白髪の予防と改善

白髪の原因と黒髪が戻る究極の改善!20日で治す再生治療の研究とは

2018/10/05

 

2012年に京都大学の山中教授が、ノーベル生理学・医学賞を受賞して、有名になった「iPS細胞」。

万能の幹細胞ですから、論理的にはどのような臓器を作り出すこともできるはずです。患者みずからの細胞から作られる臓器は拒絶反応もなく、将来への期待が大きく膨らみます。

 

極めて近い将来には、単一の細胞で作られているもの(皮膚・角膜・血管・骨など)から、実用化されていくでしょう。

いっぽうで、「黒髪が戻る」ためには、単一の細胞を再生するだけでは、改善法として成立しません。

なぜならば、毛包幹細胞と色素幹細胞という2種類の幹細胞によって、黒髪が維持されているからです。

 

 

毛髪を作るのは毛母細胞で、毛母細胞を供給するのは毛包幹細胞。黒髪のもとである色素を作るのは色素細胞(メラノサイト)で、色素幹細胞が色素細胞を供給します。

しかも、毛包幹細胞の指令で色素幹細胞は活性化しますから、2つの幹細胞が共同で、黒髪を作り上げているわけです。

 

単一の細胞から作られているものに比べると、難易度は上がります。とはいえ、市場規模が大きいので、実用化に向けた製品開発の競争は既に始まっているのです。

2020年の東京オリンピックまでに、「黒髪が戻る究極の改善」は実現するのか、最前線を追ってみました。

 

さらに、通説として流通する白髪の改善法に根拠はあるのか、検証して真相を明らかにします!

 

白髪を改善する究極の治療~治す期間は3週間!

白髪の改善としては究極ともいえる「再生治療」に関して、2016年には立て続けに大きな報道がありました。2つの研究チームが立ち上がったのです。治す期間は、最短で2~3週間といいます。

報道を受けて2016年8月には「週刊ダイヤモンド」、2016年12月には「男のヘアロス対策BOOK」、2017年3月には「エコノミスト」で特集が組まれました。まずは、これらの記事から要点を整理してみます。

 

 

1つ目の研究チームは資生堂・東京医科大学・東邦大学で、2つ目の研究チームが京セラ・理化学研究所・バイオベンチャーのオーガンテクノロジーズです。

従来の植毛による治療では、例えば後頭部から頭皮ごと切り取って移植するという方法のため、採取した跡が大きく残ってしまうという問題がありました。しかも頭髪の移し替えですから、頭髪の数が増えるわけではありません。

 

ところが再生治療の場合は、少量(10本程度)の検体を100~1000倍に培養して患者に戻すので、ダメージが少なくてすみます。少量の頭髪が、大量に増えるようなものです。

もちろん、拒絶反応や副作用はありませんし、患者の性別も問いません。育毛剤や植毛に比べると、効果も長く持続するそうです。まさに「黒髪が戻る究極の改善」

 

具体的なビジネスモデルは以下のようになります。

 

 

まず、医療機関が、患者からわずかな検体を採取。それを民間企業が培養して、精密加工をしたうえで、製品としてパッケージ化して、医療機関に戻します。

医療機関は、患部への移植治療を行う、というものです。京セラの研究チームが想定している、検体採取から移植治療までの期間は、約2~3週間といいます。

 

資生堂の研究チーム

白髪を改善する治療法において、資生堂の研究チームと京セラの研究チームの違いは、培養・移植する細胞にあります。

資生堂の研究チームは、頭皮から採取した「毛球部毛根鞘細胞」を培養するというもの。1種類の細胞のみを対象とするため、次に紹介する京セラの研究チームよりも、難易度は低いといえるでしょう。

 

出典:中沢陽介「ヒト細胞・組織を利用した毛髪再生医療の基礎と臨床応用」
RSMP vol.6 no.1,2016:91—99.(赤線は当サイトによる)

 

毛球部毛根鞘細胞は、「発毛の司令塔」と言われる「毛乳頭細胞」のもとになる細胞で、毛髪を作る能力のあることが分かっています。

資生堂はそこに着目したようで、脱毛部分に注入すると、毛髪を太くしたり毛髪の成長期を長くしたりする効果を、期待できるそうです。

頭皮が頭髪を育てる畑だとすれば、畑に肥料をまくイメージになります。

 

資生堂の頭髪再生治療に対する取り組みは、京セラよりも早く、2013年にはカナダのバイオベンチャーと技術提携しています。

2016年には、すでにヒトを対象にした臨床試験が、開始されているというスピード感。男女あわせて60人を対象にして、頭髪再生治療の治験を、東京医大で行ったそうです。

 

京セラの研究チーム

いっぽう、京セラの研究チームが採用した白髪改善の治療法は、黒髪のもとになる細胞を、まるごと移植するというもの。対象となるのは、「毛包幹細胞・毛母細胞」と「色素幹細胞・色素細胞」のセットです。

黒髪を100本程度採取して、取り出した細胞を組み合わせて、「黒髪のもと」を作ってから培養します。培養した「黒髪のもと」を、毛のない部分に注射することによって、毛穴ができて黒髪が戻るというものです。

 

出典:2016年07月12日
京セラ ニュースリリース

 

頭皮を畑に例えると、まさに種をまくイメージ。黒髪の仕組みそのものが頭皮に移植されますから、黒髪のサイクルも再現されて、毛が抜けたあとも繰り返し生えてきます。

後頭部は男性ホルモンの影響を受けにくいので、脱毛も少ないといえます。その後頭部から採取して培養した細胞を移すのですから、まさに毛根から生まれ変わって、黒髪が戻るようなものです。

 

京セラの名前が登場することに驚いてしまいますが、京セラにとっては今後の重点市場を4つ定めていて、医療・ヘルスケア市場はそのうちの1つなのだそうです。

この考え方を製品化するためには、複数細胞を培養して組み合わせる技術が求められますし、さらに大量生産する必要もあります。

 

そこで、京セラが培ってきた精密部品の高度な微細加工技術を、細胞加工機器に生かせるのではないかと考えたそうです。

もともと理化学研究所は、「器官再生技術」の研究で、数々の成功をおさめていました。

 

「理研 多細胞システム形成研究センター 器官誘導研究チーム」が中心になって、歯の再生や分泌腺(唾液腺、涙腺など)などの再生をはじめ、毛髪では「器官原基法」という手法によって、毛髪をもとから再生する技術も開発しています。

マウスの実験では、すでに毛髪再生は成功しているのです。2019年初めには、ヒトによる臨床試験を開始する予定だとか。

 

出典:2016年07月12日
京セラ ニュースリリース

 

京セラ・理化学研究所・オーガンテクノロジーズの3社にとって、3つの点で思いが一致しています。

 

  • 器官再生治療としては、日本発となる世界で初めての事例となる。
  • 事業化には、高度な技術と多大な時間や経費が必要なため、1社ですべてを実現することは不可能。
  • まずは、実現可能な分野で実績を作り、他の臓器再生につなげていく。

 

以上のように、「臓器再生」という次のステップのための、足がかりとして位置付けているようです。

 

黒髪が戻る日

白髪を改善する再生治療の市場規模は、2012年の国内90億円・世界1000億円に対して、2050年では国内2.5兆円・世界38兆円という試算が発表されているそうで、いまや世界中から注目されている分野です。

薄毛に悩む人に限っても、すでに国内で1800万人以上、市場規模にして4000億円にのぼると言われています。

 

もっとも、光だけでなく、影に包まれた部分もあります。

例えばアデランスは、2002年にアメリカのバイオベンチャーを77億円で買収して、頭髪再生に取り組んできましたが、臨床試験の段階で行き詰まり、2013年5月には事実上の撤退をしています。

 

資生堂の研究チーム、京セラの研究チームともに、実用化の時期を2020年以降と定めているようです。もともと資生堂は、2018年度以降の実用化を掲げていたものを、2020年以降に先送りしたという経緯があります。

京セラの研究チームのほうが、技術的に難易度の高い治療法と考えられるので、2020年の実用化というのは、厳しめの実現目標といえるでしょう。東京オリンピックと同時に実現すれば、またたく間にニュースが世界をかけめぐるに違いありません。

 

ちなみに、「黒髪が戻る究極の改善」が実用化された場合、当初の費用はどの程度になるのでしょうか。

自由診療なので全額負担となり、既存の再生治療製品の値段から逆算すると、数百万円はかかるというのが関係者の見解だそうです。高級車1台分の値段になります。

 

庶民が気軽に利用できるようになるのは、いつ頃になるのでしょうか。その点も含めて、両研究の動向には、これからも目が離せないところです。

 

白髪の原因~医学の常識と一般常識との大きなギャップ!

あなたが道を歩いている時に、見知らぬ人が「毎日かならず豆腐を食べ続ければ、白髪の原因は解消されますよ!」と耳打ちしてきたとしましょう。あなたは信用して、その日から豆腐を食べ続けますか?

さらに、「この情報は、私が行きつけの美容院で働いている、美容師に教わったのですよ!」と言われたら、どうでしょうか。そもそも、あなたに語りかけている人が誰で、どこの美容院の、何という名前の美容師かさえ何も分からない、出所不明の情報なのです。

 

では、どのような情報なら、信用できるのでしょうか? その問いに対して当サイトは、医学を筆頭とする毛髪科学を根拠にした情報を、信用すると答えます。

しかも、出版社と著者の肩書および実名が公開された、図書・論文・業界紙です。そのような方針で、従来の常識を検証してみると、思いもしなかった真相が浮かび上がってきます。

 

老化は白髪の原因なのか?

白髪の原因と老化の関係を調べるために、医学関係者のあいだで最も信頼が厚いといわれている、「南山堂 医学大辞典」を開きます。

白髪は医学用語で「白毛(はくもう)」と呼びますが、大辞典には「加齢とともに、頭髪や全身諸所の毛が白くなる傾向がある(老人性白髪)。」と記述されていました。

 

出典:南山堂 医学大辞典 表紙

 

出典:南山堂 医学大辞典 1954ページ
赤字は当サイトによる

 

加齢(老化)でさえ、白髪の原因とは書かれていません。よく考えてみれば、加齢(老化)は白髪の原因であるはずがありません。加齢(老化)が白髪の原因であるならば、年を取れば必ず全員が白髪になるはずだからです。

白髪の原因は別のところにあって、加齢(老化)によって原因に引き金が引かれる人と、そうでない人がいるということです。

 

遺伝は白髪の原因なのか?

白髪の原因と遺伝の関係を知るため、同じページを見つめていると、1ヶ所だけ「遺伝」という単語が登場します。最後の文章、ココです!

 

出展:南山堂 医学大辞典 1954ページ
赤字は当サイトによる

 

(注)「先天性白毛(生まれつきの白髪)」は、今回テーマの範囲外とします。

 

赤い下線部分には、「病気等によるものでなければ、若白髪は男性に多くて、優性遺伝性によるものなんですよ。」と書かれており、これは重大な一文といえます。

医学的には、一般的な白髪よりむしろ、若白髪と遺伝の関係が深い、いうことが分かるからです。

 

さらに注意しなければならないのは、このページのどこにも、「原因」という言葉は使われていません。

つまり、若白髪の原因も別のところにあって、遺伝的な要素によって、引き金が引かれる人とそうでない人がいるということです。

 

ストレスは白髪の原因なのか?

ちまたでは、白髪の原因として常識のように取りあげられる、ストレス。

そもそも、ストレスという言葉には広い意味があります。

 

物理的ストレス(寒冷、騒音、紫外線、放射線など)、化学的ストレス(酸素、薬物など)、生物的ストレス(炎症、感染など)、心理的ストレス(怒り、不安など)のように分類されます(出典:Wikipedia「ストレス」)。

 

科学論文などで対象になるストレスは、「物理的ストレス」「化学的ストレス」が多く、日常生活で感じる「心理的ストレス」とはまったく異なるものです。

その点を混同すると、ボタンのかけ違いが生じてしまうので、注意が必要となります。ちまたの通説にストレスが登場する理由も、このあたりにあるのでしょう。

 

出典:南山堂 医学大辞典 1954ページ

 

白髪を解説するページには、「ストレス」という言葉が、いっさい登場しません。ただし、よく見ると、「精神的ショック」という言葉が出てきます。

内容をよく読むと、先に進んでいくほど命にかかわる重篤な病に移っていき、最後に登場するのが「精神的ショック」です。

 

白髪どころか、もはや命の心配をしなければならないほどの精神的なショックを、受け続けた場合の話です。日常的なストレスとは、まったく次元が異なる世界といえるでしょう。

 

白髪の本当の原因とは?

白髪の原因として着目すべき要素は、色素(黒色のユーメラニンと黄色のフェオメラニンの2種類)。もともと毛髪は白髪で、毛髪の中に黒色の色素(ユーメラニン)が含まれると黒髪に見え、含まれなければ白髪に見えます。

黒色の色素(ユーメラニン)を作るのは、色素細胞(メラノサイトともいいます)と呼ばれる細胞です。

 

 

じっさいに色素を作るのは、色素細胞(メラノサイト)の中にある、メラノソームという小器官。この小器官のなかで、色素(ユーメラニン)が作り出され、貯蔵されます。

メラノソームの中では、チロシンというたんぱく質が、黒色のユーメラニンか黄色のフェオメラニンへと変化していきます。これらの化学反応を活性化するのが、チロシナーゼという酵素。

 

 

白髪の話がややこしいのは、「毛髪を作る毛母細胞」と「色素を作る色素細胞」が別物だから。色素細胞で作られた色素が、毛母細胞に運びこまれて、毛髪の中に入りこむから黒髪になります。入りこまなければ、生えてくるのは白髪です。

つまり、本当の白髪の原因は、「黒色の色素(ユーメラニン)」の経路をたどることによって、知ることができるわけです。

 

着目すべきは、色素が作り出されるところ(色素細胞内のメラノソーム)から、毛母細胞に運びこまれるまでの経路。どこかが途切れてしまえば、毛髪に黒色の色素(ユーメラニン)が含まれなくなるので、黒髪は白髪になります。

経路が途切れる可能性として、考えられるのは4ヶ所です。

 

出展:FRAGRANCE JOURNAL 2014年3月 30ページ
(赤字部分は当サイトによる)

 

【白髪の原因1】
色素を作り出す細胞である、色素細胞(メラノサイト)が、減るかなくなってしまった。

【白髪の原因2】
色素細胞(メラノサイト)は存在しても、メラノソームが減るかなくなってしまった。人種によって色素細胞(メラノサイト)の数や分布は変わりませんが、メラノソームの数が異なることが分かっています。

【白髪の原因3】
メラノソームの中で、黒色の色素(ユーメラニン)が作られなくなってしまった。具体的には材料のチロシン不足か、酵素のチロシナーゼ不足。白蛇や白虎など白皮症の原因は、チロシナーゼであることが分かっています。

【白髪の原因4】
黒色の色素(ユーメラニン)は正常に作られたが、毛母細胞に運びこむための輸送システムが、機能しなくなった。

 

2016年2月 東京医科歯科大学の発表によって、「加齢」による「白髪の原因1」のメカニズムは解明されました。詳しくは、こちらを参考にしてください。
⇒ 白髪の原因は遺伝子の異変?加齢と幹細胞の老化メカニズムついに解明

 

「毛髪の科学(全4回シリーズ)」で、白髪の原因を掘りさげています。以下の記事は、その第1回目です。
⇒ 白髪の原因とメカニズム解明!メラニン色素で黒髪に見える理由とは?

 

白髪の改善~効果の根拠と真相を検証する!

白髪の原因が明らかになってしまえば、改善する方法の効果を検証するのは簡単といえます。どの原因を解消する方法なのか、確認すればよいのです。

その結果を見る前に、ずらっと並んだ改善法の見出しをながめてください。カラダ全体にとって、良さそうに思えるものばかりです。

 

何となく効果がありそうな気がして、ためしてみても、通説のほとんどは「風が吹けば、桶屋が儲かる」のような物語にすぎません。

多くの人は、効果を感じないまま時が経過してしまうことでしょう。

 

頭皮マッサージは白髪を改善するのか?

頭皮マッサージによる白髪の改善効果には、もともと矛盾があります。かりにマッサージによって頭皮まわりの血流がアップするとしても、心身のリラックスによって心拍数が下がり、結果的に全身の血流は下がるはずです。

しかも、一時的な血流アップが、細胞に影響を与えるほど持続するはずもありません。

 

出典:HIGUCHI式ヘッドスパ 表紙

 

頭皮マッサージの効果を、シリーズで検証したところ、いまのところ以下のような結論を得ました。

 

【短期的な効果】
研究論文の実験データによれば、頭皮マッサージで頭皮の血流量は一時的に上がる。とはいえ、当然のことながら時間の経過とともに下がるし、数ヶ月以上の長期にわたる影響までは確かめられていない。

【長期的な効果】
別の研究論文では、頭皮マッサージマシンによる刺激を24週間おこない、頭髪の本数・伸びの速さ・太さを計測している。その結果、本数と速さは変わらなかったが、太さが増していた。驚くべきことに、マッサージという力学的な刺激によって、毛周期に関連する遺伝子数の変化が認められたという。

【ヘッドスパの効果】
頭皮環境の改善よりも、「深いリラックス状態」と「デトックス」の組み合わせによって、老廃物が排泄され体全体の浄化が進む効果が大きい。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因と予防や対策まとめ~頭皮マッサージの効果がついに判明!

 

栄養食材(ゴマ、大豆など)は白髪を改善するのか?

栄養状態と毛髪状態の関連性を研究した論文では、両者に相関関係はみられません。いっぽう毛髪は命に直接かかわる器官ではありませんから、栄養が全体的に不足すれば、毛髪に栄養がまわってこない可能性はあると考えられます。

これは白髪の改善というよりも、毛髪全体にかかわる留意事項です。

 

出典:金城学院大学大学院人間生活学研究科論集
第14号 2014 表紙

 

別の栄養分析から、「白髪の原因3(チロシンとチロシナーゼ)」のみに限定すれば、有効な食材を導き出すことはできます。

具体的には、チロシンには大豆・鯵・鶏卵・玄米・白米など、チロシナーゼには甲殻類(エビ・カニなど)・貝類・ココアなどです。もちろん「白髪の原因1・2・4」によって発生した白髪であれば、何の効果を見込むこともできません。

 

なお、これらばかりを食べ続けた場合の影響は不明なので、あくまでも体全体のバランスを考えた栄養摂取が最優先であることに、注意してください。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因と栄養の関係まとめ~毛髪と栄養状態の意外な調査結果とは

 

漢方薬は白髪を改善するのか?

白髪の改善を全体的な栄養バランスから考えるという視点は、中国医学の漢方理論にもあります。

毛髪は「血の余り」なので、栄養が不足すれば白髪や抜け毛などのトラブルが発生するというものです。

 

しかも、白髪の生える場所と内臓には関係があり、後頭部は腎臓、前頭部は胃、側頭部は肝臓に関係があるといいます。

世界中の医学を見渡して、「白髪と内臓の関係」を語っているのは、当サイトが把握するかぎりでは漢方理論のみです。当サイトが重点をおく「毛髪科学」とは別世界であり、真偽のほどは判明しません。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因と生える場所(後頭部/前頭部/側頭部)と内臓(腎臓/胃/肝臓)

 

睡眠・運動・低体温改善は白髪を改善するのか?

毛髪と睡眠を結びつけるのは、3つのホルモン(成長ホルモン、甲状腺ホルモン、女性ホルモン)。特に成長ホルモンは「体内のたんぱく質の合成を促す」ものですから、毛髪の成長にも重要です。

 

出典:「専門医が教える、髪のエイジング対策法」 表紙

 

睡眠が健康的な生活に必要なことは、言うまでもありませんが、もちろん毛髪の老化対策としても、質の良い睡眠は重要となります。

血流を維持して、全身にまんべんなく血液が運ばれることは、老化対策においても重要な要素といえます。日常生活に「歩くこと」を取り入れて、自然に運動量を増やすよう心がけるべきでしょう。

 

なお、良質の睡眠を得るために、寝る際には体温がある程度下がっていたほうが望ましいようです。

体を睡眠に導くホルモン(メラトニン)の分泌は、体温の上昇によって抑制されてしまうからです。そのため、寝る直前の運動や入浴は、ひかえたほうが良さそうです。

 

もはや、白髪の改善というよりも、体全体の老化対策といっても良い内容といえます(老化は白髪の原因ではありませんが)。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪や抜け毛の対策~老化を遅らせる生活習慣(食事/睡眠/運動)とは!

 

コーヒー・タバコ・飲酒をやめると白髪は改善するのか?

コーヒーに含まれる活性酸素(コーヒの場合は過酸化水素)が、白髪の改善を阻害すると話題に上りました。

いっぽうで、コーヒーには活性酸素に対抗するための抗酸化物質(コーヒーの場合はポリフェノール)が、カフェインよりも多く含まれます。

したがって、コーヒーに関しては、結論を出すことができません。

 

出典:薄毛治療の新常識 表紙

 

タバコが人体に及ぼす影響は、ニコチンによる毛細血管の収縮です。その結果として人体に良くないというのは理解できますが、「白髪の原因」とするには論理が飛躍しすぎています。

なぜなら「白髪の原因1~4」と直接的に結びつけることができないからです。

 

大量の飲酒によって、「脱毛ホルモン」が増加することは立証されています。つまり薄毛の原因になるということです。

色素幹細胞(色素細胞を作る細胞)が毛包幹細胞(毛母細胞を作る細胞)の指令を受けて活性化することは、すでに発見されています。そのため、大量の飲酒が白髪を発生する可能性を否定することはできません。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因とコーヒーやタバコは無関係!飲酒(酒/アルコール)は?

 

貧血改善は白髪を改善するのか?

白髪の改善や予防法を検証するために、ふたたび医学大辞典に戻ります。

「序文」「先天性白毛(生まれつきの白髪体質)」「後天性限局性白毛(後天的な部分的白髪)」「若白髪」と4つの部分に分かれ、3つ目(後天性)に「ビタミンB12欠乏症」という項目があります。

 

 

ビタミンB12欠乏症の症状として「悪性貧血」があげられ、これはもはや重篤な病気であって、日常生活における軽い貧血とは次元が異なります。

もちろん貧血を放っておいて良いとはいいませんが、大辞典で述べられている貧血と結びつけるのは、論理が飛躍しすぎでしょう。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因と老化メカニズム!加齢(20代/30代/40代/50代)による変化

 

白髪染めの真相を検証する!

一般的に流通している白髪の改善法が、直接的かつ速攻効果を見込めないとなれば、すぐに頭に浮かぶのは白髪染め。

種類が多くて、選ぶのに困るだけなら問題とはいえませんが、じつは極めて重大な事実が秘められています。

 

最後となりましたが、決して忘れてはならない注意点を掲載しておきます。ある意味では、日常生活を左右する最も大事な情報、といっても過言ではありません。参考記事を添付しますので、是非とも目を通してください。

 

白髪染めの種類とは?

お手軽な改善法である白髪染めは、単純に頭髪の表面だけを着色するものから、頭髪組織の内部にまで染料を浸透させるものまでさまざまです。

 

出典:新ヘアカラー入門 表紙

 

使用する染料の種類だけでも、酸化染毛剤、金属染毛剤、脱色剤・脱染剤、酸性染料(タール色素)、塩基性染料、HC染料、植物由来の天然染料、タール色素・顔料など多種多様。

選ぶことはもちろん重要ですが、過去に異常がなくても、使用する際は毎回必ずパッチテストを行なってください。

植物由来の天然染料による白髪染めでも、人によってはアレルギー反応を起こす場合がある、ということを忘れないようにしてください。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪染めトリートメント~自宅で染める市販タイプと美容院の比較結果

 

白髪染めの安全性は?

2015年10月に消費者庁は、ヘアカラー剤による深刻な皮膚障害に対して警告を発しました。ここで問題にしているのは、医薬部外品に分類される酸化染毛剤ですが、その他の白髪染めは果たして安全といえるのでしょうか。

論点はもはや、改善どころではありません。

 

出典:食品と暮らしの安全 2015.12 表紙

 

ヘアカラーと呼ばれる製品から、ヘアマニキュア、カラートリートメントなど、各種製品を検証してみると、驚くべき事実が浮かび上がってきます。

「自然素材」「無添加」「ジアミン系色素不使用」と謳われていても、安全とは関係ないのです。なぜならば、結局のところ髪を染める成分や防腐剤は何なのか、という点こそが問題となるからです。

 

くり返しますが、どの製品を使用する場合でも、必ずパッチテストを行なってください。

そして白髪染めの商品を選ぶ際は、商品名や広告宣伝だけでなく、商品に含まれる成分を確認し、適切な使用方法を守るよう心がけていただきたいのです。

 

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
⇒ 白髪染めトリートメント~ヘアカラーの成分と頭皮トラブルに要注意!

 

白髪の原因と改善~まとめ

白髪の本当の原因を探るとともに、改善の方法を、「目先の対応」から「抜本的な対処」まで網羅しました。それらすべての効果を検証して、明らかになったのは、以下のような事実です。

 

  • 白髪の本当の原因は4つ。そのうちのどれか1つでも引き起こされると必ず白髪になる。
  • 2020年東京オリンピック頃に、再生医療による20日間の治療で黒髪が戻る可能性もある。
  • 一般的に流通する白髪の改善法は、「風が吹けば、桶屋が儲かる」のような物語が多い。
  • 速攻効果の見込めるヘアカラー、ヘアマニキュア、カラートリートメントなどは、「自然素材」「無添加」「ジアミン系色素不使用」と謳われていても、安全とは関係ない。結局のところ、防腐剤や髪を染める成分こそが問題。
  • 髪を染める場合は、成分を確認し、必ずパッチテストを行なう必要がある。

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