白髪の原因

白髪は体の警告ですか?急に増える原因のヒントは医学関連の図書に!

2018/10/29

 

普段は「風が吹けば、桶屋が儲かるみたいなものです」と流すこともある当サイトですが、「体の警告ですか?」という質問には、かなり深刻な空気を感じます。

体調は人それぞれなので、断定的なことは言えませんから、可能性としてどのようなことが考えられるのか、を列挙してみます。

 

最初にお断りしておきますが、一般的に通説となっている「ストレス、加齢(老化)、睡眠不足、運動不足、喫煙、など」は、白髪の原因ではありません。医学関連の図書から分析すれば分かることです。

つまり「生活習慣を変える」ことは、「白髪の原因」の解消と直接的には関係ないのです。そのため、今回は緊急性を重視して、生活習慣に関する解説を掲載しません。

 

記事を読み進めて、すこしでも該当する部分があれば、すみやかに該当する診療科で受診してください。

 

白髪は体の警告か~医学関連の図書から得るヒント

白髪と体の警告との関係について、まずは基本にもどって開くのが「南山堂 医学大辞典」。医学・医療の業界では、日本で最も定評があると言われています。

 

出典:南山堂 医学大辞典 表紙

 

医学大辞典で白髪を引いてみると、次のような解説が掲載されています。ちなみに医学用語で白髪は、「白毛(はくもう)」です。

 

 

当サイトで、白髪を4つに分類しました。序文の「一般的な白髪」、「先天性白毛(生まれつきの白髪体質)」、「後天性限局性白毛(後天性で部分的な白髪)」、「若白髪」です。

4つのうち、「1つめ(一般的な白髪)」、「2つめ(生まれつきの白髪、難病です)」、「4つめ(若白髪)」には、治療方法が見つかっていません。

 

「体の警告」として受けとめるべき白髪は、「3つ目(後天性で部分的な白髪)」です。

そのため、ここから先は、病気の可能性も考えられる「3つめ(後天性で部分的な白髪)」を、詳しく掘りさげていきます。その他に関する情報が必要な場合は、以下の記事を参考にしてください。

 

一般的な白髪について、詳しくは「毛髪の科学(全4回シリーズ)」をご覧ください。以下は、その第1回目です。
⇒ 白髪の原因とメカニズム解明!メラニン色素で黒髪に見える理由とは?

 

医学大辞典「先天性白毛」の部分は、全文を解読しました。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
⇒ 白髪の原因と遺伝の解明!医学大辞典「先天性白毛」の全文を解読する

 

若白髪については、特集(全3回シリーズ)を組みました。詳しくは、以下の記事(第1回目)をご覧ください。
⇒ 白髪の原因は遺伝?若い男性(10代で若白髪の男)の研究結果とは!

 

白髪は体の警告か~「急に増える原因」と対策

2006年6月8日 南山堂 発行の「毛の悩みに応える 皮膚科診療 毛髪最前線」。板見智 大阪大学大学院教授が監修され、144ページに白髪を分類した表が掲載されています。「体の警告」「急に増える原因」に該当する白髪を、この表からピックアップしてみましょう。

 

出典:毛の悩みに応える 皮膚科診療
毛髪最前線 表紙

 

出典:毛の悩みに応える 皮膚科診療
毛髪最前線 144ページ
赤字は当サイトによる

 

医学大辞典との違いは、はじめに「汎発性(全身の白髪)」と「限局性(部分的な白髪)」に分けていること程度で、ほとんど同じです。ここで明確に登場するのが、自己免疫

どうやら「体の警告」「急に増える原因」に該当する白髪があるとすれば、自己免疫によるもののようです。

 

そもそも免疫とは外敵を攻撃するはたらきですが、自己免疫は自分自身の細胞まで攻撃を加えてしまいます。攻撃の対象が色素(メラニン)を作る色素細胞(メラノサイト)であれば、白髪になってしまうというわけです。

そのため、表のうち「自己免疫」による可能性があるもの、および医学大辞典で指摘されている「吸収不全症候群」「内分泌障害」について、さらに詳しく掲載します。

参考情報も添付しますので、該当する可能性があるなら悩んでいても治りませんから、治療を受けていただきたいのです。

 

尋常性白斑

境界のはっきりした白いマダラが特徴で、「白なまず」とも呼ばれます。人種によって差はありますが、おおよそ人口の0.5%程度が発症します。

色素異常による疾患としては最も頻度が高いもので、自己免疫疾患と考えられています(出典:医学大辞典 1235ページ)。

 

【当サイト補足】
何かの要因をきっかけとして、自分の細胞に対して攻撃を加えてしまうのを自己免疫といいます。尋常性白斑の場合は攻撃の対象が色素細胞(メラノサイト)であるため、色素が作り出されず白いマダラとなってしまいます。

 

参考情報:「すべての年齢で発症」(出典:医療法人社団 清優会 はなふさ皮膚科 http://mitakahifu.com/ )

 

円形脱毛症

自己免疫による攻撃対象が、毛髪を作り出す毛母細胞となるケースです。毛髪を作ることができず、脱毛します。自己免疫による疾患としては比較的頻度が高いもので、一生のうちに発症する確率は約1.5%です。

あらゆる年代で発症するものですが、全体の4分の1を「15歳以下の小児」が占めます。頭部に限らず全身のあらゆる場所で発症しますが、自覚症状のないまま円形に脱毛してマダラの生じるのが一般的です。

ステロイド外用薬、局所免疫療法、ステロイド局所注射などが治療に用いられ、治癒します(出典:医学大辞典 263ページ)。

 

【当サイト補足】
治療によって毛母細胞が復活し、頭髪は再生します。毛母細胞は復活しても、色素細胞が自己免疫による攻撃から復活していなければ、生えてくるのは白髪です。

 

参考情報:「円形脱毛症は年齢・性別ともに関係なく起こる病気で、乳児の発症率はかなり低いのですが、1歳から発症の可能性が高まります。」(出典:ベネッセ教育情報サイト りかこ皮フ科クリニックの佐々木りか子院長 http://benesse.jp/ )

 

フォークト・小柳・原田病

日本においては、ぶどう膜炎(眼に症状が現れる)を引き起こす疾患として三大原因の1つ。頭痛や耳鳴りに始まり、視力が急激に低下して両眼にぶどう膜炎を発症。色素細胞(メラノサイト)に対する自己免疫疾患と考えられています。

眼底だけでなく皮膚や毛髪の色素が抜けたり、脱毛が見られることもあります。炎症がおさまって回復期に入るのは、発病の2ヶ月ほど後です。治療には、ステロイドパルス療法、ステロイド点眼、免疫抑制剤投与などが用いられます(出典:医学大辞典 2122ページ)。

 

参考情報:「30代後半から50代前半によくみられる。」(出典:独立行政法人 国立国際医療研究センター 国府台病院 リウマチ膠原病科 https://www.ncgmkohnodai.org/)

 

参考情報:「治療に適した診療科目 フォークト・小柳・原田病:眼科」(出典:病院検索ホスピタ https://www.hospita.jp/ 「フォークト・小柳・原田病」)

 

ビタミンB12欠乏症

ストレス、透析、静脈栄養、アルコール依存症、大量の糖質などによって、ビタミンB1が欠乏する状態になります。長期にわたるビタミンB1の欠乏で現れる症状は、多発神経炎、健忘、不安、うつ状態、筋力低下、知覚異常、麻痺、脚気(かっけ)などです。

ビタミンB2の欠乏によって、成長障害、舌炎、口角炎、口唇炎、皮膚炎、角膜炎などの症状が現れます。治療はともに必要量の投与です(出典:医学大辞典 2047・2048ページ)。

 

【当サイト補足】
医学大辞典には、ビタミンB12欠乏症と白髪の関係について、特に記述はありません。

 

参考情報:「乳幼児のビタミンB12欠乏症の症状には、発育障害、運動障害、特有の成長遅延、巨赤芽球性貧血などがあります。」(出典:厚生労働省 「統合医療」情報発信サイト 「ビタミンB12」http://www.ejim.ncgg.go.jp/)

 

参考情報:「ビタミンB12 欠乏症の検査方法は、血液検査でビタミンB12の血中濃度を測ります。」「ビタミンB12 欠乏症の初診に適した診療科目: 血液内科」(出典:病院検索ホスピタ https://www.hospita.jp/ 「ビタミンB12欠乏症」)

 

参考情報:「ビタミンB12レベルの検査は、血液内科内分泌科の病院で受けられます。」(出典:葉酸サプリ110番 渋谷文化村通りレディスクリニック 山中薫子先生 http://yousansapuri-110ban.jp/ 「ビタミンB12欠乏症」)

 

吸収不良症候群

栄養分の吸収に障害がある疾患で、現れる症状は体重減少、下痢、浮腫、貧血などです。栄養状態の評価を行ってから、病態に応じて対症的・根本的な治療を行います(出典:医学大辞典534ページ)。

 

【当サイト補足】
医学大辞典には、吸収不良症候群と白髪の関係について、特に記述はありません。

 

参考情報:「人工ミルクを飲んでいた乳幼児では乳糖を含まないミルク(ラクトレス、ノンラクト)を使用し、」(出典:みやけ内科 循環器科 http://www.miyake-naika.or.jp/ 「子どもの下痢」「吸収不良症候群」)

 

内分泌障害

ホルモンを作って血液中へ送り出す器官を、内分泌腺と呼びます(出典:医学大辞典1808ページ「内分泌腺」)。

 

【当サイト補足】
医学大辞典には、内分泌障害と白髪の関係について、特に記述はありません。

 

参考情報:「体重の増え方が遅いといわれることは、0歳~1歳の乳児に多いようです。」(出典:地方独立行政法人 神奈川県立病院機構 神奈川県立 こども医療センター http://kcmc.kanagawa-pho.jp/ 「内分泌代謝科で取り扱うことの多い症状と疾患 説明と治療方針」)

 

参考情報:「正しく診断されれば、ほとんどの場合に適切な治療が可能となります。」(出典:虎の門病院 内分泌センター https://www.toranomon.gr.jp/ 「内分泌疾患」)

 

参考情報:「内分泌疾患の検査 主に、血液中と尿中のホルモンを測定します。」(出典:そうみやクリニック 内分泌内科 http://www.sohmiya-clinic.com/ 「内分泌代謝疾患とは」)

 

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