白髪の予防と改善

納豆は白髪を予防する食べ物なの?栄養と改善効果の意外な関係とは!

2018/09/18

 

当サイトはこれまで、食べ物の栄養と白髪の関係についてシリーズで追いかけてきました。今回は「納豆の予防・改善効果」1本に絞って、結論を最優先にして進めていきます。

入手できる最新のデータとして参考にするのは、文部科学省による「日本食品標準成分表 2015年版(七訂)」。

日本食品標準成分表
2015年版(七訂) 表紙

 

「白髪の予防や改善に効果があるという根拠は、何なのか?」

「数ある食べ物のなかで、なぜ納豆なのか?」

「他に有効な食べ物は、あるのか?」

「じっさいに効果があるのか?」

 

これらの疑問に対して、完全決着を図ります。

ちなみに結論を先に述べておきますと、「根拠はありますが、効果の見込める可能性は25パーセント以下です。可能性が低いとはいえ、あえて言うならば納豆よりも、きな粉・いり大豆・脱脂粉乳のほうが期待値は高いです。」ということになります。

根拠とともに説明しますので、最後まで読み終えたかたは、1ミリの疑問も残らないはずです。

納豆の栄養 vs 白髪の予防や改善

前半で確認するのは、白髪を予防・改善する栄養とは何なのか、その栄養を含む食べ物は何なのか。

次に後半で、その栄養が本当に白髪を予防・改善するのかどうか、はっきりさせます。

 

キーワードとなる栄養は?

すでに当サイトの「白髪と栄養」シリーズをご覧になっているかたはピンとくるでしょうが、納豆と白髪の予防や改善を結びつけるキーワードは「チロシン」というタンパク質です。

白髪を予防・改善するためには、白髪の原因を断つ必要があります。なぜチロシンが白髪の原因を断つ可能性があるのかは後半に譲ることにして、まずはチロシンを多く含む食べ物とは何なのかを確認してみます。

当サイトがこれまでに得た情報では、大豆・鯵・鶏卵・玄米・白米などです。具体的な数字で、確認をしてみましょう。

白髪と栄養の全般については、これまでに当サイトでも整理しました。詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因と栄養の関係まとめ~毛髪と栄養状態の意外な調査結果とは

 

その栄養は納豆に多いの?

冒頭で紹介した文部科学省による「日本食品標準成分表 2015年版(七訂)」。この中にある「アミノ酸成分表編 第2章 第1表」に、納豆をはじめとする食べ物 100グラム当たりに含まれる、各種アミノ酸の量(mg、ミリグラム)が掲載されています。

このうち豆類、魚介類、肉類、卵類、穀類、乳類から、おもなものをピックアップしてみます(数字はチロシンの量)。

 

【豆類】

糸引き納豆   680 mg

ひきわり納豆  640 mg

 

いり大豆    1300 mg

湯葉(生)   930 mg

湯葉(干し)  2200 mg

油あげ(生)  1000 mg

豆乳      150 mg

おから(生)  200 mg

 

凍り豆腐(乾) 2200 mg

凍り豆腐(水煮)490 mg

木綿豆腐    280 mg

絹ごし豆腐   210 mg

 

きな粉     1400 mg

 

【魚介類】

まあじ   670 mg

まいわし  640 mg

うなぎ   470 mg

まさば   690 mg

さんま   630 mg

まだい   700 mg

とびうお  720 mg

にしん   580 mg

ひらめ   750 mg

ぶり    710 mg

くろまぐろ 860 mg

 

あさり   190 mg

あわび   300 mg

さざえ   480 mg

しじみ   270 mg

はまぐり  190 mg

 

いせえび  690 mg

毛がに   480 mg

するめいか 490 mg

まだこ   440 mg

 

【肉類】

若鶏肉(むね、皮なし、生) 770 mg

ぶた(ロース、赤肉、生)  810 mg

うし(和牛肉、もも、生)  710 mg

 

【卵類】

鶏卵(生) 550 mg

 

【穀類】

そば粉(全層粉)300 mg

玄米      310 mg

精白米     230 mg

 

【乳類】

牛乳   150 mg

脱脂粉乳 1600 mg

 

 

豆類では、納豆600~700ミリグラムに対して、湯葉(生)930 mg、湯葉(干し)2200 mg、凍り豆腐(乾)2200 mg、きな粉1400 mg、いり大豆 1300 mg。

湯葉(干し)や凍り豆腐(乾)は水につけるでしょうから、そのまま食べるものとしては「きな粉1400 mg」「いり大豆 1300 mg」あたりが納豆よりも強力といえるでしょうか。

 

期待値が最も高い食べ物は?

では、納豆いがいの食べ物に目を向けると、どうでしょうか。魚介類と肉類は納豆と同じくらい、卵類と穀類は納豆よりもかなり少ないものの、脱脂粉乳(1600mg)は納豆(600~700mg)の2倍以上も含まれています。脱脂粉乳をそのまま食べたら、の話ですが。。。

要するに、白髪の予防・改善にチロシンを求めるのであれば、豆類なら「きな粉」「いり大豆」、最強は「脱脂粉乳」の期待値が高いと考えられます。

 

納豆の効果 vs 白髪の予防や改善

前半で着目したチロシンは、納豆にも多く含まれることが分かりました。次は、いよいよ核心の部分。はたして栄養素のチロシンは、本当に白髪の予防や改善に効果があるのだろうか、という疑問を晴らします。

さらに深堀りして、世間には納豆を食べて白髪が改善した例も実際にあるわけなので、「効果のある人とない人」が存在する理由は何かという疑問も解消しておきましょう。

効果があった人にとっては白髪の原因が解消されたのだし、効果のない人からすれば納豆と白髪は関係なかったということです。ある人は納豆で原因が解消され、ある人には微塵も変化が現れない。そこにはどのようなトリックが、あるのでしょうか。

 

そもそも白髪の原因は?

納豆の栄養が、白髪の予防や改善に効果があるのかどうかを確認するためには、そもそも白髪の本当の原因が何かを知っておく必要があります。

当サイトが一貫して主張しているのは、本当の白髪の原因は4つあるということです。4つのうち1つ以上が起これば、必ず白髪になります。年を取っても白髪にならない人は、加齢(老化)によって白髪の原因が1つも引き起こされない体質ということです。

そもそも毛母細胞で作られる毛髪には色素がないので、もともとは白髪。黒髪のもと(ユーメラニンという黒色の色素)は、毛母細胞とは別の色素細胞で作られます。黒色の色素が毛母細胞に運び込まれて、毛髪の中に入りこむから、白髪が黒髪になるわけです。

逆に色素が毛母細胞まで運び込まれなければ、毛髪の状態はもとの白髪のまま。つまり白髪の原因は、色素の経路にあるということです。経路の遮断されるところが、まさに白髪の原因で、具体的には4ヶ所あります。

 

☑ 黒色の色素を作る色素細胞が減るか、なくなった。加齢によって色素細胞が減少するメカニズムは、解明されました。

☑ じっさいに黒色の色素が作られる、色素細胞の中にあるメラノソームという小器官が、減るかなくなった。

☑ メラノソームの中では、タンパク質のチロシンがチロシナーゼという酵素の働きによって反応が活性化されて、色素に変化していきます。つまり「色素のもとであるチロシン」または「反応を活性化するチロシナーゼ」が不足すれば、色素は作り出されません。

☑ 色素が作られたとしても、毛母細胞まで運び込む輸送システムが機能しなくなれば、黒髪になりません。

 

 

 

 

かんたんに整理しましたが、当サイトでは4回シリーズで「本当の白髪の原因」を追いかけましたので、詳しくは以下の記事(第1回目)を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因とメカニズム解明!メラニン色素で黒髪に見える理由とは?

 

改善の見込みは何パーセント?

納豆に白髪の予防や改善を期待できるのは、4つの原因のうち「メラノソーム内の問題」に対する効果と考えられます。

原因4つの割合が同じだとすれば、「メラノソーム内の問題」である確率は25パーセント。じっさいは加齢による「色素細胞の減少」のほうが多いと思われるので、確立はもっと少ないでしょう。

しかも「メラノソーム内の問題」には、「チロシンの不足」と「チロシナーゼの不足」があり、白髪の原因が後者の人は納豆を食べても改善がまったく見込めません。

結局、チロシンを含む食べ物を摂ったとしても、白髪の予防や改善に効果がある確率は25パーセントよりも少ないことになります。

 

納豆が白髪の予防や改善に浮上した理由

当記事と同じデータ(文部科学省)をもとにして、「おかめ納豆」のタカノフーズ株式会社が食べ物の栄養価を比較しています。

(出典:タカノフーズ株式会社、赤い囲み線は当サイトによる)

 

納豆というよりも、大豆の栄養価にあらためて敬服してしまいます。ただ、上の絵では、髪の毛のことが一言も述べられていません。ましてや白髪と大豆と結びつけるには、話が遠すぎるのではないでしょうか。

何やら健康ブームにワル乗りして、いつのまにか白髪と納豆が紐づけされてしまった感が漂います。

 

まとめ

☑ 納豆による白髪改善説の根拠は、黒色の色素(ユーメラニン)のもととなる、タンパク質のチロシンにあります。

☑ たしかに納豆にはチロシンが多く含まれますが、最強というわけではありません。

☑ 白髪の人にとって、その原因がチロシンである確率は25パーセント以下です。

☑ チロシンが原因で白髪の人は、ひょっとしたら白髪が黒髪にもどる可能性はあります。

☑ その場合でも、効果を最大限に追求するならば、納豆よりも「きな粉」「いり大豆」「脱脂粉乳」が良いでしょう。

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