白髪の予防と改善

白髪が生えない人と多い人の特徴~白髪にならない方法ってあるの?

2018/09/09

 

白髪が生えない人と多い人、その特徴と違いが分かってしまえば、予防や改善も可能でしょう。

たとえば白髪の生えない人は睡眠時間が充分で、多い人は寝不足とか。白髪の生えない人は常にリラックスしていて、多い人はストレスまみれとか。

でも、冷静に考えてみてください。たっぷり寝ていたり、ストレスとは無縁そうなのに、白髪の多い人はいませんか?

 

睡眠が充分でも、ストレスがなくても、白髪の多い人もいれば生えない人もいるわけです。

 

白髪が生えない人と多い人の特徴を比べても、求める答えにはたどりつきません。探し方が、逆なんです。

白髪の原因が分かってしまえば、白髪にならない方法(予防や改善)も明らかになるはずです。原因が起こらないようにすれば良いのですから。

最初に言ってしまいますが、現代医学において、いまのところ白髪にならない方法は発見されていません。

 

近い将来に、「25%の確率で白髪が改善する方法」なら見つかるかもしれません。その前に、ある劇的な治療法が実現するかもしれません。それらを待たずに染める場合は、含まれる成分に充分な注意をしてください。

 

というのが答えです。医学的な根拠をたどっていきますので、先入観を捨てて順に読み進めてください。

 

白髪が生えない人と多い人~特徴に違いはあるの?

「白髪が生えない人と多い人の特徴」に違いがあるとすれば、最も思い浮かべやすいのは、老化やストレス。白髪と関係あるのでしょうか。

 

老化やストレスは関係ない?

 

たとえば年を取っても白髪が生えない人はいるし、多い人もいます。つまり「ご年配という特徴」と「白髪」は、「原因と結果」の関係にはないということです。

必ず同じ結果になるから原因と言えるのであって、なったりならなかったりでは原因といえません。メガネが白髪の原因でないのと、同じです。

老化でさえ白髪の原因でないくらいですから、ストレスや睡眠不足が白髪の原因でないことは、火を見るより明らかでしょう。

 

そもそも世の中で「ストレス」という言葉が出てきたときは、注意してください。ストレスには何種類かあって、どの意味で使われているストレスなのか意識する必要があるからです。

 

  • 物理的ストレス(寒冷、騒音、紫外線、放射線など)、化学的ストレス(酸素、薬物など)、生物的ストレス(炎症、感染など)、心理的ストレス(怒り、不安など)に分類されます(出典:Wikipedia「ストレス」)

  • 厚生労働省の説明では、「医学や心理学の領域では、外部からの刺激をストレッサーと呼び、ストレッサーに適応するための反応をストレス反応という。」と前置きしたうえで、ストレッサーの種類を「生物的ストレス」を除いた3分類(物理的、化学的、心理的)としています。

 

世間で使われるストレスは心理的ストレスでしょうが、動物実験などで使用されるのは物理的ストレス(紫外線や放射線など)や化学的ストレス(薬物など)だったりします。その違いが混同されて、いつのまにか心理的ストレスが原因と置き換えられてしまう場合もあるのです。

 

いずれにしても、心理的ストレスと白髪との関係性を示す臨床データは存在しませんし、ましてや白髪の原因が心理的ストレスと記述された医学書もありません。

 

では何が白髪の原因なの?

じゃあ医学書には何が書いてあるのかということで、基本にもどって南山堂の医学大辞典を開きます。1954年の初版から、医療関係者に信頼されてきたバイブルのようなものです。生えない人と多い人の特徴が、載っているのでしょうか。

白髪は医学用語で「白毛(はくもう)」といい、以下がその説明となります。

 

 

当サイトで分けた4つのうち、2番目と3番目は病気に関する事なので、今回は対象外とします。1つ目に書かれているのが一般的な白髪で、4つ目は若白髪。もちろん1つ目は序文ですから、若白髪にも当てはまることです。

こうやって信頼できる情報で基本から整理したほうが、結局は答えに早くたどりつくものです。じつに大事なことが、明らかになりました。

 

  • 白髪は、年を取るほど増える傾向がある。
  • 若白髪は、優性遺伝性である。

 

何100冊の一般書を読んでも、こんな大事なこと、なかなか分かるものではありません。絵にしてみると、以下のようになります。

 

 

まず若白髪(緑線)の人とそれ以外の人がいて、若白髪は優性遺伝性(と断定している)。

それ以外の人は白髪になる人(黄)とならない人(青線)に分かれ、若白髪も含めて全体的に年を取るほど白髪は多くなるというだけのことです。

 

若白髪と優性遺伝性については、全3回シリーズで詳しく掘り下げていますので、以下の記事(第1回目)を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因は遺伝?若い男性(10代で若白髪の男)の研究結果とは!

 

老化が白髪の原因と感じるような表現は、まったくされていません。じっさい、年を取っても白髪にならない人はいるのですから。

老化によって、何かの引き金が引かれる人とそうでない人がいて、前者は白髪になるし後者はならないということです。

では、何の引き金が引かれると白髪になるのでしょうか。それこそが本当の白髪の原因であるはずです。

ちなみに、医学大辞典をよくよく見てみると、次のような部分があります。

 

出典:南山堂 医学大辞典 1954ページ

 

多くの病名が出てきて最後に、「精神的ショック」という言葉が使われています。命にかかわるような精神的ショックが続けば、白髪になる場合もあるということでしょう。

この状態は、心理的ストレスなどとは次元の異なる世界、混同しないでいただきたいものです。

 

メラノサイト? メラニン?

医学大辞典の序文に出てくる、メラノサイトとメラニンを、医学大辞典で引いてみます。生えない人と多い人の特徴は?

 

出展:南山堂 医学大辞典 2419ページ

 

「生体色素のメラニンは、メラノサイトのみが合成可能」と書いてあります。黒髪のもとは生体色素のメラニンで、それを作り出す器官はメラノサイトしかないようです。

で、さらにメラノサイトを引いてみると、

 

出展:南山堂 医学大辞典 2420ページ

 

赤線部分で、1つの答えがはっきりします。何を書いているかというと、「年を取ると、メラノサイト(色素メラニンを作る細胞)を作る幹細胞が弱まるため、メラノサイトの活動がにぶって白髪になる」と言ってます。

(注)上記の「幹細胞」とは、色素細胞(メラノサイト)を作る色素幹細胞のことです。毛髪を作る毛母細胞は、毛包幹細胞によって作られます。

 

白髪の原因が1つ、明解になりました。メラノサイト(色素メラニンを作る細胞)が減るか、なくなってしまうからです。じつに単純。

しかも、老化で色素幹細胞が弱まるメカニズムは最近、究明されてしまいましたから、原因の1つは完全決着です。治療法は、まだですが。。。

 

このようにして1つずつ紐をほどいていくと、白髪の原因は4つあることが分かります。

白髪の原因やメカニズムは全4回シリーズで詳しく掘り下げていますから、以下の記事(第1回目)を参考にしてください。
⇒ 白髪の原因とメカニズム解明!メラニン色素で黒髪に見える理由とは?

 

後半は、白髪の原因(4つ)から導きだされる、「白髪にならない方法」について整理していきます。

 

白髪の原因は4つ

 

もともと白髪には色素がないので、生えないとか多いとか以前に白髪です。黒色の色素(メラニン)が白髪を黒髪にしますが、そのメカニズムがまぎらわしい。

髪を作るのは毛母細胞で、色素(メラニン)を作るのは色素細胞(メラノサイト)、まったく別の細胞なのですから。

しかも、じっさいに色素(メラニン)を作るのは、色素細胞(メラノサイト)の中にあるメラソソームという小器官。白髪の治療法が完成しづらいのも、うなずけます。

要するに、黒色の色素(メラニン)が髪に運び込まれなければ白髪になってしまいますから、白髪になった場合は以下のどれかに該当するはずです。

 

  • 色素(メラニン)を作る細胞である、色素細胞(メラノサイト)そのものが減るかなくなってしまった。

  • 色素細胞(メラノサイト)の中で、じっさいに色素(メラニン)を作っているメラノソームが、減るかなくなってしまった。

  • メラノソームの中で色素(メラニン)を作るために必要な材料、具体的にはチロシンまたはチロシナーゼが不足している。

  • せっかく色素(メラニン)が作られたとしても、それを髪に運び込む輸送システムが機能しなくなった。

 

白髪にならない方法はあるの?

原因が分かったからといって、すぐに白髪にならない方法が開発されるかといえば、じつはそうではありません。

なぜならば、白髪になるまでのメカニズムとその解消方法を、完全に究明する必要があるからです。ものごとを本当に解決するというのは、そういうことです。

原因に対する対策の状況を、1つずつ見ていきましょう。

 

色素細胞(メラノサイト)

 

白髪にならない方法として、最も研究が進んでいるのは、この領域といえます。原因4つのうち、しろうと的にも分かりやすいですし。

冒頭で紹介した改善法や劇的な治療法も、この領域での対策です。詳しくは、以下の2記事をごらんください。

 

老化と幹細胞のメカニズムは解明され、少なくとも幹細胞が弱まるのを遅らせるための研究が進んでいます。4つの原因のうちの1つ(単純計算で25%)は、近い将来に対策が可能になるかもしれません。
⇒ 白髪の原因は遺伝子の異変?加齢と幹細胞の老化メカニズムついに解明

もっと劇的な変化を求める再生医療という道も、急ピッチで研究が進んでいます。東京オリンピックあたりが、分岐点となるでしょう。
⇒ 白髪の原因と黒髪が戻る究極の改善!20日で治す再生治療の研究とは

 

メラノソーム

 

色素細胞(メラノサイト)の中にあるメラノサイトの数が、人種によって異なることは既に判明しています。

ただ、なぜ数が異なるのか、どのようなメカニズムでメラノソームの数に変化がおきるのかなど、4つの原因のうち最も未解決な領域がここです。

いまのところ、この部分に対する具体策が明らかになる時期は不明。逆にいえば、メラノソームが不具合で白髪の人には、白髪にならない方法のめどはたっていないといえます。

 

チロシンまたはチロシナーゼ

 

世間でよく食べ物による栄養で白髪が改善すると騒がれるのが、この原因に対する「白髪にならない方法」といえます。

当サイトの調査によれば、チロシンを多く含むのは大豆・鯵・鶏卵・玄米・白米、チロシナーゼが多いのは甲殻類(エビ・カニなど)・貝類・ココアなど。

これが原因で白髪の人には、ならない方法として有効かもしれません。4つの原因のうち1つに対する解決法ですから、黒髪にもどる可能性は多くても25%でしょう。

 

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
⇒ 白髪の原因と栄養の関係まとめ~毛髪と栄養状態の意外な調査結果とは

 

色素の輸送システム

 

この部分も、解決法はまだ発見されていません。白髪にならない方法よりも、美白化粧品を開発するための研究が多いようです。つまり白髪の改善と美白とは、逆の関係といえるのです。髪ではなく肌に対する色素(メラニン)の輸送を止めてしまえば、美白になるというわけです。

 

頭皮マッサージ?

出典:HIGUCHI式ヘッドスパ 表紙

 

白髪の原因4つを並べてみて、頭皮マッサージを「白髪にならない方法」といえるでしょうか。色素細胞、メラノソーム、チロシン・チロシナーゼ、色素(メラニン)の輸送、どれをとっても頭皮マッサージで改善するようには見えません。

じっさい、まったく関係ないのです。頭皮マッサージで、白髪は黒髪にもどりません。

頭皮マッサージで血行血流を良くして、といわれますが、そもそも血行血流と白髪の原因は関係ないですから。

 

もっと言えば、かりに頭皮マッサージで血流がアップしたとしても、すぐにもどってしまうでしょう。ずっと頭皮の血流がアップしたままなら、逆にこわいです。

 

当サイトも、頭皮マッサージの効果をシリーズで追いかけました。その結果は、なんと遺伝子にあるのです。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
⇒ 白髪の原因と予防や対策まとめ~頭皮マッサージの効果がついに判明!

 

白髪染めの注意点!

出典:食品と暮らしの安全 2015.12 表紙

 

じゃあ染めようかと思った場合、注意点は2つです。

1つめは、安全性。さまざまな商品があるなかで、「自然素材」「無添加」「ジアミン系色素不使用」と謳われているからといって、安全とはかぎりません。なぜならば、結局のところ髪を染める成分や防腐剤は何なのか、という根本的な部分が残ってしまうからです。

2つめは、パッチテスト。かりに天然成分の白髪染めを使用する場合でも、パッチテストは必ず行ってください。

 

以上かんたんにまとめましたが、詳しくは以下の記事をご覧ください。
⇒ 白髪染めトリートメント~ヘアカラーの成分と頭皮トラブルに要注意!

 

まとめ

  • 老化は白髪の原因ではなく、原因を起こす可能性がある引き金の1つにすぎません。

  • 心理的ストレスと白髪とは、関係がありません。命にかかわるような精神的ショックと心理的ストレスとを、混同しないでください。

  • 白髪の原因は4つ。「色素細胞(メラノサイト)の減少」「メラノソームの減少」「チロシンまたはチロシナーゼの不足」「色素(メラニン)の輸送システムに不具合」のいずれかです。

  • いまのところ、白髪にならない方法として可能性があるのは、原因1と3に対するものです。原因1の対策が急ピッチで進んでいます。

  • 頭皮マッサージは、白髪と関係ありません。

  • 白髪染めは、成分に注意して、使用前には必ずパッチテストを行なってください。

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