白髪染め ヘナカラー

ヘナカラーとは白髪染めトリートメント!色のデメリットへの対策は?

 

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2019/10/03

 

ヘナカラーとは、ミソハギ科の植物ヘナを染料にして、白髪を染めることです。葉に含まれる赤橙色の色素が、毛髪のケラチン(たんぱく質)と反応してからみつく性質を持つため、化学成分を含まない白髪染めとして利用できます。

さらに、キューティクルの隙間から入りこむ繊維質が毛髪の表面を整えて、トリートメント剤としての効果もあるのです。

 

当記事では3つの図書を参考にして、ヘナカラーの効果と、色のデメリットへの対策を整理しました。

 

 

1つめの参考図書は、平成15年(2003年)に(株)祥伝社から発行されたムック本、「はじめての ヘナ バイブル 白髪、抜け毛、傷んだ髪を回復し、生き生き蘇らせる奇跡の染料」。

2つめは、平成16年(2004年)に学陽書房から発売された、「NEW 若々しく美しい髪を保つために トリートメントヘアカラー ヘナ」。著者は、東京 南青山の美容院「Le Ciel(ル・シェール)」を経営する塩田要さんです。

そして3つ目は、平成29年(2017年)に茅花舎から発行された、「最高のヘナを求めて」。著者は、2つ目と同じ森田要さんです。

 

2つの図書は、ともに発行されてから時間が経過しているものの、逆にヘナそのものが歴史の長い染料なので、基本になる部分は、語りつくされてしまっているともいえます。

いずれも図書の題名が、ヘナのすべてを語っていると、いえるかもしれません。その意味では、当記事も、ヘナカラーのバイブル的な内容となっているはずです。

 

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ヘナカラーとは~白髪染めトリートメント

ヘナカラーを一言で言い表すと、「白髪染めトリートメント」。そのメカニズムは、植物でありながら、求める機能をほぼ完全に満たすものです。

ヘナは、学名「ローソニア(Lawsonia)」、和名「シコウカ(指甲花)」。英語名「Henna」から、日本では「ヘナ」または「ヘンナ」と呼ばれます。

 

ヘナカラーの全体像については、以下の記事を参考にしてください。
ヘナカラー(ヘナ白髪染め)~数千年の時を重ね脈々と受け継がれる伝説

 

 

ヘナの葉に含まれる、「ローソン(Lawsone)」という赤橙色の色素を、染毛料として利用することによって、次のような効果を得ることができます。

 

  • 髪のケラチン(たんぱく質)とからみついて発色し、白髪が赤橙色に染まる。

  • 繊維質がキューティクルの隙間から入りこみ、髪の表面をなめらかな状態に整える。

  • ケラチンがローソンによって強化され、髪にコシが増す。

 

以上のようにヘナは、「白髪染め」「ダメージヘアのトリートメント剤」という2つの効果を備えた染毛料であるため、古くから世界中で利用されているわけです。

 

白髪染めトリートメントの作り方

ヘナカラー白髪染めトリートメントは、作り方も使い方も簡単なので、自宅で手軽に行なうことができます。慣れると、塗って放置している時間を、有効に利用できるのもメリットといえるでしょう。

 

準備するもの

まず、次の道具を準備してください。

  • ぬるま湯(または水):説明書に記載されている、目安の分量をもとに微調整する(その日の湿度で微妙に変わります)。
  • ヘナを作る容器:プラスチックまたはガラス製のもの(金属製は植物のヘナと化学反応を起こすので、使用しないでください)。
  • タオル:フェイスタオル程度の大きさのもの。
  • ペーパータオル
  • 泡だて器
  • 使い捨てビニール手袋
  • ハケまたは未使用の歯ブラシ

 

 

作り方

ぬるま湯(または水)を加える前に、ヘナの粉に固まりがないか確認して、ある場合はつぶして粉状にしておきます。

 

①プラスチックまたはガラス製の容器にヘナを入れ、ぬるま湯(または水)を用意。

②ぬるま湯(または水)を、少しづつ全体に加える。

③泡だて器を使って、混ぜていきます。

④円を描くようにして、混ぜ合わせる。

⑤全体的に、マヨネーズよりゆるめの感じになったら、でき上り。

⑥ラップをして、常温で1日置く。色が深緑から茶色に変わります。

 

 

白髪染めトリートメントの使い方

以下では、ヘナを塗って置く際に、タオルを巻く方法を解説しています。ラップやビニールキャップを使用するときは、蒸れてかゆくなる場合もありますので、注意してください。

 

ヘナを髪に塗る

洗髪せずに、そのまま塗っても特に問題ありません(以下の図の出典:「最高のヘナを求めて」森田要 著)。

 

(1)髪に分け目をつける。

 

(2)ビニール手袋をして
適量のヘナを取る。

 

(3)前頭部から軽く
頭皮にもみ込んでいく。

 

(4)少しずつ頭頂部へ移る。
片手で髪を持ち上げ、
もう一方の手で頭皮や髪の根元に。
髪を洗う時のような感じで。

 

(5)側頭部へ。
髪を下から上へかき上げるように塗る。

 

(6)もう一方の側頭部へ。
髪をもち上げながら塗っていくと
最後は髪が頭頂部に集まってくる。

 

(7)頭頂部に集まった髪を
前側に倒す。

 

(8)後頭部へ。
片側を下から上へ塗り上げていく。

 

(9)少しずつ後頭部の反対側に
移っていく。

 

(10)髪の束を1回ねじることで
液がたれてくるのを防ぐことができる。

 

(11)毛先に向かって
塗っていく。

 

(補足)髪が長い場合は
容器に毛先をつけると
ぬるのが簡単。

 

(12)塗り終わったら
髪を頭の上で固定。

 

(13)ハケで額やこめかみの
生え際を塗る。

 

(14)額や生え際に
ペーパータオルを置く。
ヘナがたれるのを防ぎ、
生え際がよく染まるようになる。

 

時間を置いて流す

ヘナは空気に触れて酸化することで、色味が落ち着いてくるため、置き時間は長いほうが、仕上がりが良くなります。初めての場合は、1時間を目安にしてください(以下の図の出典:「最高のヘナを求めて」森田要 著)。

 

(1)タオルをターバンのように巻いて
1時間ほど置く。

 

(2)お湯で充分に洗い流す。
(翌日からはシャンプーも可)

 

(3)ドライヤーで
髪と頭皮を乾かす。

 

置き時間について

染める回数を多くするよりも、1回にかける時間を長くするほど色味が深まるので、できれば1時間半おくのがオススメです。

とくにトリートメント剤としての効果を求める場合は、1時間から2時間ほどおいてから、シャンプーすると良いようです。

 

ヘナを使用する前に、髪のほこりや脂質を除くために洗髪する場合は、市販のリンスやトリートメントを使用しないでください。

これらに含まれるコーティング剤によって、ヘナの成分が髪に浸透しにくくなるからです。

 

 

なお、服の素材が木綿の場合は、ヘナがつけば繊維と結合してしまうため、落ちません。ヘナを利用するときには、それでもかまわない服を用意するようにしてください。

 

使用頻度について

ヘナは髪のケラチンと反応して染まるため、ほとんど退色はありません。使い続けるうちに、髪のコシやツヤが増していくので、使う頻度はトリートメント効果をどの程度まで求めるかしだい。

めやすは約1ヶ月に1回、理想は1週間に1回とのことです。

 

 

ヘナカラーとは~色のデメリットへの対策

ヘナカラーの効果のうち「白髪染め効果」には、色味に関して2つのデメリットがあります。1つめは、赤橙色のみという点。2つめは、天然の植物ですから、粉によって微妙に色味が変わるという点です。

つまり、原産地やその年の気候によって、ヘナの品質やローソン(色素)の含有量などが異なってきます。

 

さらに、染める人の髪質によって、染まり方も異なってくることに。

そのため、工業製品とちがって色味は一定せず、極端にいえば染めてみなければ出来上がりの色は分からないのです。

 

色のデメリットへの対策(その1)

髪質や粉の品質によって、染まる色が変わるというデメリットは、考え方によっては、人によってそれぞれに、自然な仕上がりになるともいえます。

白髪の量が少なければ、赤橙色が混じるというのも、全体のバランスとしてはオシャレで明るいイメージになるわけです。

 

どうしても赤橙色に抵抗感があるとか、白髪の量が多い場合には、インディゴなどのハーブをブレンドすることで、髪を栗色にする方法もあるとのこと。

その場合は、まずヘナで赤橙色に染めて定着してから、重ね塗りをすることで暗めにボカす方法が良いそうです。

 

 

【補足】インディゴとは、亜熱帯地方に生息するマメ科の植物で、葉と茎に藍色の色素が含まれるため、染料としても利用されるものです。

 

ヘナとインディゴの使い方を整理しました。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
白髪染めヘナにインディゴを混ぜる染め方?時間と頻度やり方の決定版!

 

色のデメリットへの対策(その2)

ヘナカラーの色味を、カットで逆にメリットに変える方法もあります。

たとえば白髪の量が全体の5~10%であれば、ヘナの効果はもっとも高く、赤橙色がメッシュの状態で混ざり、カットの仕方でかなりオシャレに仕上げることができます。

 

また、半分ほどが白髪の場合でも、黒髪は多いわけですから、カットの仕方によって赤橙色の印象をおさえることができるそうです。色味について悩むよりも、美容師さんに相談してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、ほとんどが黒髪の場合でも、ヘナを利用することで、トリートメント効果(髪のツヤやコシを増す)を求めると良いとのことでした。

 

ヘナカラーのデメリットを、深く掘りさげました。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
⇒ ヘナカラーのデメリット~ヘナをやめたい理由はヘナが原因ではない!

 

白髪染めの安全性に注意!

2つの図書でオススメしているのは、天然100%のナチュラルヘナです。ところが、市販のヘナカラーには、化学染料が含まれているものもありますから、注意してください。

そもそも、天然100%のナチュラルヘナでは、白髪が赤橙色に染まります。黒や茶色に染まることはありませんから、逆にそのようなカラー剤には、化学染料が含まれているはずです。

 

美容院でさえ、天然100%といいながら、化学染料の含まれるケースもあるそうですから、成分にはくれぐれも注意してください。

 

 

なお、ナチュラルヘナは、粉でも水に混ぜても、見た目や香りは抹茶のようで、色はウグイス色。ブラックヘナやダークブラウンヘナは、粉の色はさまざまでも、水に混ぜると黒くなり匂いも金属系のようです。

また、天然100%のナチュラルヘナでも、植物アレルギーの方は使用するべきではありませんし、そうでない人もかぶれることはあり得ますから、使用前には必ずパッチテスト(48時間の放置)を行ってください。

 

皮膚のやわらかい部分に
少しつけて絆創膏を貼る

 

いずれにしても、「ヘナ」という名前に安心せず、カラー剤に含まれる成分と正しい使用方法を意識するよう心がけてください。

 

白髪染め全般の、成分とリスクについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
白髪染めトリートメント~ヘアカラーの成分と頭皮トラブルに要注意!

 

ヘナカラーとは白髪染めトリートメント~まとめ

ヘナカラーには、「白髪染め」「トリートメント」という、2つの効果があります。白髪は赤橙色に染まり、髪のツヤとコシが増すのです。

色味については、インディゴなどのハーブをブレンドして、髪を栗色にする方法があります。また、カットの仕方でオシャレに仕上げたり、赤橙色の印象をおさえることもできます。

 

天然100%のナチュラルヘナの利用を、オススメします。見た目も香りも抹茶のようで、色はウグイス色。ブラックヘナやダークブラウンヘナは、水に混ぜると黒色で匂いは金属系、化学染料が含まれますので注意してください。

ナチュラルヘナといっても、植物アレルギーの人は使用するべきでなく、そうでない人も成分と正しい使用方法を意識するよう心がけてください。

 

さらに詳しくは、以下をご覧ください。
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