白髪染め

ヘナ白髪染めトリートメントの効果と安全性~美容院の現場から!

ヘナを追いかけるシリーズの2回目で参考にするのは、平成16年(2004年)に学陽書房から発売された「NEW 若々しく美しい髪を保つために トリートメントヘアカラー ヘナ」。

トリートメントヘアカラー ヘナ 表紙

初版が発行されたのは1998年で、著者は東京 南青山の美容院「Le Ciel(ル・シェール)」を経営する塩田要さんです。

現場で仕事をされておられる方による記述は、さすがに迫力があります。1回目で参考にした書籍と発行時期は変わりませんが、さらに踏みこんだ内容となっており、当サイトとしても調査の第2回目にして重みの加わった感があります。

ヘナの基本部分については第1回目の内容と変わらないため、新たに分かったことだけを掲載します。第1回目をご覧になっていない場合は、以下を参考にしてください。
ヘナ白髪染めの効果と頻度や保管方法~デメリットへの対応策も!

ヘナ白髪染めトリートメントの効果

著者が白髪染めとしてヘナに向き合う姿勢は、本の題名に色濃く現われているのではないでしょうか。「トリートメント ヘアカラー ヘナ」、順番としてトリートメント効果が先なのです。

序文の冒頭には、以下のような記述があります。

 

「お客様の髪の毛を染めれば染めるほど傷んでいく」

「どんどんコシのないパサパサした髪になっていきます」

「美容師たちはみな、経験上分かっています」

「なんとか髪の毛を傷めないで染める方法はないものか」

 

著者は、髪の傷んだお客様にヘナを使ってみて、まずはトリートメント効果にびっくりしたといいます。

白髪を染めるうち、髪を傷めないどころかトリートメント効果のあるヘナに、プロとしての確信を得たようです。

 

白髪染めとしてのヘナ~デメリット

白髪染めの機能面だけから見ると、ヘナには弱点があります。

ヘナは色の種類が限定されるし、粉の品質や染める人の髪質によって染まり方も変わるため、決まった色に染めることができません。

つまり、どんな色に染まるのか計算することもできず、染めてみなければ分からないのです。

粉によっては赤く染まり、粉を変えると落ち着いたオレンジ色に染まりと、色味がヘナによって微妙に変わります。

一般的な白髪染めの場合は、製品が同じであれば色味も一定していますから、ヘナはかなり様子が異なる感じ。

さらに、白髪を黒く染める人の多い日本人にとっては、ヘナの色味がヘナを使ううえでの難点にもなっているようです。

 

白髪染めとしてのヘナ~メリット

髪を傷めずに染めることができるヘナには、思わぬところにもメリットがあります。染め方が簡単で安全なため、家で気軽に白髪染めできるのです。

危険の多い染料を使う場合は、頭皮につかないようにするため、技術を持った美容師が行う必要があります。ヘナであれば、かりに失敗しても人体への危険性は極めて少ないので、自宅でかんたんに染められます。

お湯(または水)と混ぜてペースト状にしたヘナを、白髪に塗って1時間ほど放置しておくだけ。あとは水でよく洗い流して、シャンプーすれば完了です。

時間をかけたほうが色味が深まるので、1時間から時間半おくことを著者はすすめています。染める回数を増やすよりも、1回に充分な時間をかけるほうが大事とのことです。

自宅で染めるといっても器用である必要もなく、わざわざ美容院に行かず気軽に白髪を染めることができます。

しかも、一般的な白髪染めによる染色は、時間厳守(約30-40分)。ついうっかり放置したまま時間を過ぎると髪の傷みはひどく、場合によっては頭皮が赤くただれることも。誤って目に入ろうものなら、角膜を傷める事故さえあり得ます。

ヘナなら目に入っても洗い流せばOKだし、髪につけたまま長時間放置すれば、むしろトリートメント効果が上がるほどです(天然100%の場合)。

髪質で染まり方が変わるとか、ヘナによって色味が違うというのも、見方によっては人それぞれで自然な感じに仕上がるともいえるわけです。

髪全体を黒々と染めるよりも、髪の毛全体が明るいイメージになります。色のバランス的には、白髪が全体の10%程度だとオシャレな仕上がりになるそうです。

 

トリートメントとしてのヘナ

ヘナをトリートメントとして使用する方法は、染色と同じ。放置する時間は長いほど良く、1時間から2時間ほどおいてからシャンプーします。

ヘナを続けるうちに、少しずつ髪にコシや艶が出てくる効果があるそうです。特に細い髪、白髪染めで髪が非常に傷んでしまった人は、ヘナを使うことで髪が丈夫になるといいます。

ヘナは原産地・その年の気候・採取時期・精製法などによって、品質に違いがでてきます。お茶やワインと同じですね。

一般にエジプト産よりもインド産・パキスタン産のほうが乾燥度は低く、日本人の髪質に合うと言われているそうです。

 

使用にあたってのアドバイス

黒髪と白髪の割合によって、白髪染めの効果とトリートメント効果を使い分けていくことを勧めています。

 

ほとんど黒髪
ヘナは基本的に白髪を染めるものですから、むしろトリートメント効果による髪全体の艶やコシを求めると良いでしょう。

 

白髪が5~10%
ヘナの最も効果的なパターンです。黒髪の一部にオレンジ色がまざって、メッシュの状態になります。全体の印象も明るく若々しい雰囲気になり、カットの仕方などでかなりオシャレなムードを演出することもできるでしょう。

 

半分ほど白髪
全体的な赤っぽい印象が気になって、ヘナを使うかどうか最も悩む人の多いパターンです。深いオレンジ色は味わいもあり、黒髪部分は黒いので、カットの工夫で赤い印象をおさえることもできるそうです。

 

白髪のほうが多い
インディゴなどのハーブをブレンドしたものを、ヘナで染めた髪に塗り重ねることで、栗色の髪色を作り出す方法もあります。その場合は、まずヘナで3~4か月染めてオレンジ色が定着してから、重ね塗りによって暗めにぼかす方法が良いでしょう。

 

ほとんど白髪
オレンジ色が好きな方にはヘナをおすすめし、そうでなければ銀髪を生かすことを著者は勧めるそうです。ヘナのトリートメント効果で美しい銀髪にするアプローチ。著者の信念を感じます。

 

ヘナ白髪染めの安全性と見分け方

一般的に「ヘナ」と聞けば天然の安全な白髪染めというイメージなのですが、合成染料を配合して黒や茶色に染まるようにした「ヘナ」が、市販されている現状もあるといいます。

天然のヘナだと思って購入したものの、じつは天然のヘナではなく、結果的にかぶれてしまったという例も実際にあるそうです。

ヘナとして実際に販売されているものの種類と見分け方が、紹介されています。

 

ナチュラルヘナ

この図書で勧めているのは、天然100%のナチュラルヘナです。

粉の状態でも水に混ぜてもウグイス色で、見た目は抹茶のよう、香りも抹茶(または畳い草)のような香りをしています。

作られてから時間が経過する(または日光に当たる)と、新鮮なものに比べて品質が落ちて黄土色または茶色に近くなります。

なお、第1回目でも取り上げたように、天然のヘナも絶対に安全というわけではありません。染める前にパッチテストを行なうよう、この図書でも勧めています。

 

ブラックヘナ

天然のヘナにジアミン系の染料、なかには劇薬の酸化バリウムが含まれているものもあります。かぶれる場合はヘナではなくジアミン系の物質によるものなので、ブラックヘナはナチュラルヘナとはまったく別物と考えたほうが良さそうです。

粉の色はで、金属系の匂いがします。

 

ダークブラウンヘナ

茶色の化学染料(おそらくジアミン系)が含まれており、暗めのブラウンに染まりますが、かぶれなどのおそれも。

粉の色は、茶色が多いようです。なかにはグリーンのものもあるため、知らない人はナチュラルヘナと間違える可能性があります。

ただし、ナチュラルヘナと違い、ダークブラウンヘナは水に混ぜると黒くなり、匂いも金属系です。

 

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