白髪染め

白髪染めトリートメントの使い方とコツ~市販製品の塗り方や頻度など

2018/11/14

 

2017年2月6日にPHP研究所から発刊された、「女性の白髪・薄毛の悩みがなくなる方法」(以降は、同書と呼ぶ)。

著者は女性発毛の第一人者で、オラクル美容皮膚科東京新宿院 院長、東京ビューティークリニック診療顧問をされている、髙橋栄里先生です。

 

出典:同書 表紙

 

毛髪の仕組み、美髪の基本常識、生活習慣や食生活などを、分かりやすく解説した同書の中で、96ページから107ページに、「セルフ白髪染めのコツ」という節があります。

「白髪染め」に関して、医者の立場から著述される例は少ないのですが、先生はビューティークリニックの診療顧問ということもあって、女性向けのアドバイスも大変わかりやすいものです。

 

6つの視点からコンパクトに整理された内容を、1つの記事としてまとめました。ある程度の基礎知識を前提に書かれた図書なので、必要に応じて、後に紹介する記事も参考にしながら読み進めてください。

 

白髪染めトリートメントの使い方とコツ

当記事では、ヘアカラーやカラートリートメントなどの製品を、総称して「白髪染めトリートメント」と表現しています。使い方やコツは製品ごとに異なるため、製品の全体像を把握しておかれるのが、おすすめです。

白髪染めに関する全般的な基礎知識を、以下の記事で整理しましたので、参考にしてください。
⇒ 白髪染めトリートメント~自宅で染める市販タイプと美容院の比較結果

 

市販製品の種類と使用頻度

白髪染めトリートメント製品の種類は多く、最適な使用頻度も製品によって異なります。この図書でアドバイスしているのは、製品を1つに決めるのではなく、自宅で染める市販の白髪染めと美容院を、上手に使い分ける事でした。

美容院の頻度が増すと、お財布にも負担なので、自宅で染める市販の白髪染めを活用することも、併用してはどうかというものです。

 

髪の表面を染めるので色落ちしやすいけれども、髪内部へのダメージがほとんどない「カラートリートメント」や「ヘアマニキュア」。髪の内部にまで影響を与えるため、髪へのダメージは大きい「ヘアカラー」や「白髪染め」。

髪を染めるメカニズムは、さきほどの参考記事に詳しく掲載していますが、たとえば「ヘアカラー」と「白髪染め」の違いには、次のような点があります。

 

出典:ホーユー

 

「ヘアカラー」や「白髪染め」は、1剤に含まれるアルカリ剤で髪を膨張させて、キューティクルを開き、1剤の染料と2剤の過酸化水素を、髪の内部に浸透させるわけです。

過酸化水素から生じた酸素が、メラニン色素を分解して脱色し、酸素と反応して分子が大きくなった染料が発色します。上図のように、過酸化水素によるブリーチ力(脱色力)と、染料による染毛力との関係から、製品の違いを説明するのが大半です。

 

じつは、ほとんど語られていない製品の情報が、同書には掲載されています。白髪染めはヘアカラーよりもアルカリ剤が多いため、髪がアルカリ性に傾いて膨張しやすくなるというのです。

そのため、コルテックスやCMC(注)も流出しやすく、ヘアカラーよりも白髪染めの方が、傷みやすさを実感するかたが多いといいます。とくに家庭用は、染まりにくい髪用に調合するため、ダメージが加わりやすいそうです。

(注)CMCというのは、上側のキューティクルと下側のキューティクルが重なる部分の隙間を埋める、薄い皮のような部分のことです。

 

出典:2014年1月30日 化学同人発行
放射光が拓く化学の現在と未来 127ページ

 

美容院の場合は、根元から毛先にかけて違う薬剤を使い分けたり、頭皮を弱酸性に戻してダメージをおさえる工夫もします。美容師さんと相談しながら、自分の髪質に合ったものを使い分けるのがコツだということです。

なお、ヘアカラーや白髪染め、カラートリートメント、白髪染めシャンプーについて、使用頻度の目安は、概ね次のように考えておけば良いでしょう。

 

【ヘアカラーや白髪染め】

ヘアカラーや白髪染めは効果が長く持続しますが、そのぶん髪や頭皮へのダメージは大きくなります。また、自宅と美容院とで、技術的な差が大きく現れる製品です。

美容院では、髪の状況によって負担を軽くするために、薬剤の配合を調整してもらえる場合もありますし、髪の根元ギリギリまで薬剤を塗ってもらえることもありますが、市販タイプではそうもいきません。

髪や頭皮への負担を考え、頻度を3ヶ月に1度ほどに抑えるほうが、安全だそうです。

 

【カラートリートメント】

カラートリートメントは、ヘアカラーや白髪染めに比べて、薬剤が髪や頭皮に与える影響が小さいぶん、使用頻度を多くする必要があります。

最初に染めるときには、3~5日ほど毎日続ける必要がありますが、白髪がめだたなくなってくれば、週に1~2回ほどの使用によって、維持することができるような製品がほとんどです。

 

【白髪染めシャンプー】

白髪染めシャンプーは、ヘアマニキュアと呼ばれるタイプの白髪染めで、その名のとおり毎日のシャンプー代わりに使用するものです。カラートリートメントと同じように、薬剤が髪や頭皮に与える影響は、ヘアカラーや白髪染めよりも小さくなります。

髪を染める力は、カラートリートメントよりもさらに小さく、染まるまでに1ヶ月ほどは必要と考えたほうが良いでしょう。

 

色の選択

自宅用のヘアカラーや白髪染めは、髪のダメージが強くなりがちなため、「全体染め」は避けたほうが無難だそうです。

「全体染め」を美容院でおこなって、「伸びてきた箇所だけ染める」ときは自宅で、といった使い分けをすすめています。

 

美容院は、きめの細かい施術に加えて、白髪を目立たなくする染め方や、カットやスタイリングで見せ方を工夫するような、プロの技術を備えています。常に自分で行うのは、やはり限界があるでしょう。

美容院のように、くまなく染めるのは至難の技ですし、洗髪して乾かしてから、染め残しに気が付くこともあるでしょう。ある程度の染め残しがあることを想定して、色の選択に注意すべき、と提案されています。

 

 

「白髪染め」を使う場合は、真っ黒な色を選ばないことです。染め残しがあると目立ちますし、新たに白髪が生えてくると、キラキラと際立ってしまいます。ワントーン明るめにするのが、良いそうです。

逆にヘアカラーを使う場合は、明るすぎる色には注意してください。もともと、強いブリーチ剤(過酸化水素)が使われているうえに、明るい色ほどその影響力が強いため、髪の傷みやすい傾向があるからです。

いずれを使うにしても、「ライトブラウン」よりも「ダークブラウン」や「ナチュラルブラウン」を、すすめています。

 

商品パッケージに、「無添加」「自然素材」「ジアミン系不使用」と書かれていても、安全安心とはかぎりません。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
⇒ 白髪染めトリートメント~ヘアカラーの成分と頭皮トラブルに要注意!

 

使い方と注意点

白髪染めは、むしろ慣れたころのほうが、要注意。自分流に、使い方や手順を、おざなりにしがちだからです。手順どおり、所定の方法に従ってください。パッチテストは、毎回かならず行いましょう。

アレルギー反応は、これまでの積み重ねによって、起こる場合もあります。過去に何もなかったからといって、もう大丈夫というわけではありません。もし赤みや皮膚トラブルが起きた場合は、すみやかに皮膚科を受診してください。

 

皮膚のやわらかい部分に
少しつけて絆創膏を貼る

 

染める際には、付属のケープ、耳カバー、手袋を使いましょう。手袋をつけていれば、髪に薬剤を塗ってから、手で髪を触って薬剤をなじませることもできて便利です。

見落としやすいのが、部屋の温度。冬は気温が低く髪が染まりにくいので、暖房を入れるか放置時間を長めにすると良いとか。

浴室で白髪染めを行う場合は、事前に壁をシャワーで濡らしておく、というのもポイント。染料が散った場合、乾燥していると色が残ってしまいますが、濡れていれば簡単に洗い落とすことができるからです。

 

塗り方のタイプ

白髪染めには、クリームタイプ、泡タイプ、ジェルタイプなどの種類があるので、それぞれの特徴を生かした塗り方をしてください。

 

クリームタイプ

1箱を、何回かに分割して使用することができるので、「生え際だけ」など、部分染めには最適です。液ダレもしにくく、染めたいところを、ねらい打ちすることができます。

 

泡タイプ

スタイリング剤を使う感覚で、手軽に伸ばせるので塗りやすく、全体染めに使いやすいばかりか、小分けにできる仕様のものは、部分染めにも使えます。

染まりにくいという声もあるようですが、使用量の少ないことが原因なので、塗ってから髪によく揉みこんでください。生え際は、念のため二度塗りすると良いそうです。

 

ジェルタイプ

液状で髪全体に伸ばしやすく、なじみやすいので、全体をムラなく染められます。

はじめての白髪染めにはオススメ。液ダレしやすいので、根元だけの部分染めには、あまり向いていないそうです。

 

生え際の対策

市販の白髪染めを使って自宅で染めるにしろ、美容院で染めるにしろ、髪の根元が目立つ「生え際」対策は気がかりです。同書では、2つのアドバイスをおこなっています。

 

1つ目のアドバイスは、毎回の洗髪に使うトリートメントを、カラートリートメントに変えるということです。常に白髪染めを使うのではなく、カラートリートメントにすることによって、髪や頭皮の負担も軽くなります。

白髪染めに比べて、物足りない印象があるかもしれませんが、根元は確実に目立たなくなりますし、毎回使うことで次第に濃く染まり、白髪染めで染まった部分との違和感もなくなっていきます。

 

 

そもそも色落ちは、キューティクルがはがれたり、開いたりすることによって、髪の内部の染料が落ちやすくなることが原因です。白髪染めを使う回数が減ると、色もキープしやすくなります。

カラートリートメントを使用する場合は、生え際が染まりにくいケースが多いようです。特に染め始めの頃は、根元の白い部分だけを、ねらってつけてください。

クシ(ブラシ)などにカラートリートメントを取って、髪の根元からすくうようにして、薄く広げていくと良いでしょう。根元につけ終わったら、クシ(ブラシ)で髪全体に伸ばしながら、整えていく感じです。

 

2つ目のアドバイスは、さらにお手軽な「白髪隠し」を使うことです。マスカラのような、ブラシで塗るだけで、白髪を隠せる便利グッズ。

髪をしっかり手で押さえて、白髪を見える状態にして、狙い撃ちします。表側の髪に隠れた白髪を黒くしておけば、風が吹いてもボロが出ません。

 

コツを美容院に相談

美容院の技術は日進月歩なので、プロの知識に基づいた良い方法を提案してもらうために、コツも含めて相談したほうが良いとのことです。

「カラーチャート」を見て、あまりの多さに迷ったならば、「エレガントな感じに」「元気な感じに」などと、ゆるやかなイメージを伝えます。

 

 

市販の白髪染めを使って自宅で染める際の悩みも、

  • すぐ伸びる生え際を、目立たなくする色は?
  • 明るい色にしたいけれど、ブリーチは避けたい!
  • いまの白髪の量だと、白髪染めとヘアカラー、どちらが良いの?

など、相談したほうが良いとのことです。ふだんの手入れについても、

  • 後ろの髪は自分で染めにくいですが、コツはありますか?
  • 染め残しを作らないようにするには、どうすれば良いの?

など、気兼ねをしないことです。ダメージや薄毛なども相談して、日常生活に役立てることを、推奨されています。

 

白髪染めトリートメントの使い方とコツ~まとめ

白髪染めトリートメント製品の種類は多いので、製品を1つに決めるよりも、自宅で染める市販タイプと美容院を、上手に使い分ける事をおすすめします。各製品の特長を生かして、使用方法を守り、パッチテストは必ず行ってください。

ヘアカラーや白髪染めは、髪や頭皮のダメージを考え、頻度は3ヶ月に1度ほどに抑えたほうが良さそうです。カラートリートメントは、染め始めの3~5日ほどは毎日、その後は週に1~2回が目安。白髪染めシャンプーは、毎日すこしずつ染めるイメージでしょう。

色の選択では、白髪染めの場合は真っ黒を選ばない、ヘアカラーは明るすぎる色に注意してください。市販の白髪染めの使い方も含めて、美容院のプロに相談すると良いようです。

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